さて、
機能性表示食品のエビデンスとなる
システマチック・レビュー(以下、SR)が、
正しく行われているかどうかの検証事業が行われ、
先日、その結果が発表になりました。
SRのSRです。
ざっくりした見方だと、50~70%のSRは、
合格点がもらえなかったようです。
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/food_with_function_report_0001.pdf
東京農業大学の上岡洋晴教授が
委員長となり、
9人のワーキンググループが
検証作業にあたりました。
ちょっと、気になるのは、
上岡先生自身も
JADMA(日本通信販売協会)の
SR指導講師をしており、
受理SRには、上岡先生自身が
指導したSRも含まれるはずなので、
「利益相反は?」
「バイアスリスクは?」
と思ってしまいます。
まあ、そういう野暮なつっこみは、
さておいて、
この報告書をどう読むかです。
この報告書を読んで、
「今までのSRは、多少不備でもOKなのね」
とも読めますが、
正しくは、
今後の消費者庁の審査は、
この報告書を下敷きに行われる
ということです。
報告書を下敷きにした場合、
下記のような不備指摘が来る可能性があります。
*罹患者と思われる被験者が含まれる
論文を採用している理由をご説明ください。
*レビューワーに専門家の参画がないが、
SRの質を担保できる理由をご説明ください。
→上岡先生への仕事、さらに増えそうですね。
*スクリーニングが、2名以上で行っていないが、
SRの質を担保できる理由をご説明ください。
*ハンドサーチをしていない理由を
ご説明ください。
→報告書では、
「学術雑誌や学会抄録を用いて簡便にできる方法であり」
と書いていますが、東京の国立国会図書館に行かずに、
地方の図書館で実施したレベルでもいいのでしょうか?
*SRの対象論文が1報のみなのに、
不精確、非一貫性の評価が書いてある
理由をご説明ください。
*メタアナリシスにRCT以外の論文を
入れている理由をご説明ください。
以上のことを考慮したSRの実施が必要そうです。
弊社のSRも、この辺を気を付けて
今後実施していかないといけないなと。
機能性表示食品化のご相談承ります。
rctjapan81@gmail.com
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